平成28年9月 8月以降の台風に対する政府の対応について
日増しに秋の深まりを感じる季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今年は、4月の熊本地震より、大雨、台風による自然災害が続いております。被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。
台風については、1号の発生は7月と遅かったものの、8月中旬より強い台風が相次いで日本を襲い、10月に入ってもなお強い台風が発生する状況です。
今月は、8月以降に発生した台風に対して実際に行った対応を元に、政府、各省庁の自然災害に対する動きについてお話させて頂きます。
災害が予想される場合、政府は情報連絡室を設置、関係省庁災害警戒会議を開催し、内閣府は防災ツイッター(https://twitter.com/CAO_BOUSAI)等による、注意喚起を実施します。
(内閣府の「防災情報のページ(http://www.bousai.go.jp/)」も、ぜひご覧ください)
関係省庁でも、それぞれ対策室等を設置、情報収集、被害の発生や拡大の防止のための措置を取ります。
そして今年の台風では、第7号による大きな被害、そしてその後、第11号、第9号と続いて強い台風の上陸が予想されたため、第11号上陸前の8月21日未明には非常体制が発令されました。
非常体制: 災害対策本部の体制には、非常体制、警戒体制、注意体制の3レベルがあり、非常体制はその中でも一番危険度レベルが高いものです。
人的被害が発生した場合には、災害発生に備えて警戒を行っていた警察、消防、海上保安庁が速やかに救援、捜索活動を開始します。
また、国土交通省を中心としたTEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)という部隊も、迅速に被災地に出向き、支援を行います。今回の台風でも、排水ポンプ車、照明車、衛星通信車などを派遣し内水排除を実施、被害状況の調査、道路の復旧作業などを行なっています。
そして、各自治体の要請があれば自衛隊が災害派遣活動に入り、救援、捜索から被災者支援、復旧まで幅広い支援活動に入ります。
もちろん他の省庁でも、それぞれの管轄における被災状況の収集、復旧にあたります。
政府は被害情報を収集し大きな被害があれば、災害救助法、被災者生活再建支援法を適用します。今回は8月30日に適用が決定され、8月31日には安倍総理大臣より「被害状況の把握、災害応急対策と避難支援への取り組みの徹底、情報提供を的確に行うこと」という指示が出され、関係省庁災害対策会議を開催、各被害地域に政府調査団が派遣されました。
被害が甚大であればさらに激甚災害の指定がなされ、地方財政に対する国庫補助や、被災者に対する特別の助成が行われます。今回は、9月16日に激甚災害指定が閣議決定されました。
本年9月までの台風災害については応急復旧が進行中といった状態であり、今後復旧事業はさらに進められていくことになります。
自然災害は、日頃の備えはもちろんですが、災害発生時にはその対応が問われることになります。私も内閣府大臣政務官として、災害発生時には、政府が適切で迅速な対応ができるよう努めて参ります。