平成29年12月度 国会代表質問とODA調査海外派遣
昨年12月、第195回特別国会で代表質問をさせていただきました。
12月4日の参議院本会議で麻生太郎財務大臣より平成28年度決算報告及び会計検査院の検査報告を受けた後、自由民主党・こころ全議員を代表して質問をいたしました。
質問の骨子と答弁の概要をお知らせいたします。また質問と答弁のビデオは、本Webページでもご覧頂くことができます。
代表質問の骨子 と 答弁の概要
安倍晋三 内閣総理大臣への質問
- 28年度決算審議においてどの様な議論を期待するのか。
- デフレからの完全な脱却と経済の好循環の実現のために、今回の決算報告を踏まえて、平成30年度予算編成をどの様に行うのか。
- ライフワークのひとつとして取り組んでいる「所有者不明土地問題」対策について。
これは、相続等により所有者となった者が、相続登記せず、土地活用に意欲を持たず管理を放棄し、更には権利放棄によってネズミ算式に増加する権利者や所有者不明土地に対して、所有権と利用権の両立を目指すための法制備等、推進すべき対策を質問。
安倍晋三 内閣総理大臣の答弁
- 決算の審議は、執行された予算が当初の目的を果たしているか、どの様な成果を上げているかについて審議し、その後の予算編成等に繁栄させていくものであり重要なものと認識している
- アベノミクスの政策によりGDP(国内総生産)は10.8%、53兆円増加し、過去最高となり着実に雇用・所得環境の改善は続いている。
この流れを更に強固なものとする為に、平成30年度予算でも人材投資や生産性向上など真に必要な施策に予算を大胆に重点化していくことで、デフレ脱却、経済再生と財政健全化の双方を一体的に進める。 - 所有者不明土地は相続時に登記がなされないことなどにより発生し、今後も高齢化や人口減少が進み、相続の機会が増加する中で更に拡大していくことが見込まれる。
公共事業などにおいて、事業用地の所有者が不明な場合、その探索には多大な費用、時間を要するなど、円滑な事業実施には支障があり、その対策は喫緊の課題であると認識している。
このため、所有者不明土地利用の円滑化に向け、公共事業のための所有者不明土地収用手続きの合理化、公園や広場の整備など地域住民が一定期間利用するための権利の設定などを内容とする法案を次期通常国会に提出予定。
所有者不明土地の発生の抑制や解消に向けて登記制度や土地所有権の在り方等、抜本的課題についても関連する審議会で検討に着手した。
政府として、迅速かつ総合的に取り組んでいく。
麻生太郎 財務大臣への質問
災害対応、経済対策等の緊急な社会資本整備はすみやかに補正予算により対応すべきだが、必要な社会資本整備は、建設国債を活用して当初予算に計上して中長期的な計画の下、推進してはどうか。
麻生太郎 財務大臣の答弁
公共事業費については、建設国債を活用しつつ、当初予算を安定的に確保し、豪雨・台風災害等の防災・減災対策、また民間投資を誘発し日本の成長力を高める事業など必要な事業への重点化を進めていきたい。
河野太郎 外務大臣への質問
ODA(政府開発援助)経費は会計検査院の報告を見ると、効果の出ていない事業がある。現場の実情を踏まえ、現地大使館やJICA(国際協力機構)事業所の強化等、ODAの効果的運用やそのための制度や体制向上について。
河野太郎 外務大臣の答弁
ODAによる国際協力は、国際社会の平和・安定及び繁栄に貢献し、国益確保の上で最も重要な外交上の政策手段の一つ。今後も必要な見直しを行い、より戦略的かつ効果的なODAの実施に取り組む。
参議院ODA調査団長としてキューバ、ジャマイカ訪問
12月10日から18日までの9日間キューバ共和国及びジャマイカに対する我が国のODA(政府開発援助)に関する調査のため、参議院より海外派遣されました。両国は中南米カリブ海に浮かぶ島国で、熱帯海洋性気候であり、年間平均気温は25度もあります。
キューバでの視察は、穀物研究所、国立医療機器センター、ゴミ収集管理センターなどのほか、キューバ政府のシエラ外務次官、マルミエルカ外国貿易・外国投資大臣との意見交換を行いました。
ジャマイカでは、スパニッシュ・タウン浄水場、ジャマイカ研究所、カリブ海事大学、体操の指導をしている西田ジム、日本企業のUCC上島珈琲のブルーマウンテンコーヒー・クレイトン農園を視察するとともに、リード教育・青年・情報大臣、ロドリゲス外務貿易省二国間・地域問題担当次官補との意見交換も行いました。
私は今回の調査で、しっかりと我が国のODAが機能し、当該援助国において役立っていると感じました。
また現地では、これら調査の合間に日系人慰霊堂参拝・献花をはじめ遠く祖国日本を離れた在留邦人や日系企業関係者、青年海外協力隊の皆様とも懇談させていただきました。皆さんそれぞれの立場で使命感を持ち、元気に活躍されており、大変感銘を受けました。